農作物の食害や交通事故などを引き起こす、地域のやっかいものイノシシ。農家自身が捕獲活動に取り組んでいますが、捕獲イノシシの処分が大きな負担です。また、耕作放棄地はイノシシの潜み場となり、イノシシが人里に降りてくる要因となっています。本事業では、イノシシを丸ごと粉末化できる施設を導入。処分の負担を軽減するとともに、粉末を耕作放棄地の再生に利用することができるようになりました。こうした総合的な有害鳥獣対策を学ぶことができる場として、チャレンジセンターを運営しています。
捕獲したイノシシは、捕獲した場所に埋設するのが一般的。しかしながら、適切に埋設するには重機が必要になる場合があるなど、非常に大きな負担になります。本事業で導入した施設では、5時間程度でイノシシをまるごと粉末状に分解することができ、その負担を大きく軽減することが可能です。
耕作放棄地はイノシシにとって身を隠しやすく、また放置された果樹などのエサがある場合もあり、イノシシが人里に降りてきやすくなる要因となります。捕獲したイノシシを粉末化し、堆肥として耕作放棄地再生に利用することで、捕獲イノシシの処分の問題と耕作放棄地の問題を同時に解決するチャレンジを行っています。
イノシシをはじめとする有害鳥獣被害に苦しむ地域は全国に数多くあります。農家自身が対策に立ち上がり、また、捕獲したイノシシを耕作放棄地の再生に利用する取組は全国でも珍しく、全国各地から視察に訪れる人々が絶えません。
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